高円宮杯第20回全日本ユース(U-18)サッカー選手権大会 1次ラウンド グループB 藤枝明誠高校vs星稜高校

奮闘する明誠イレブン

ついにこの日がやって来た!
静岡高校サッカー界の新勢力、藤枝明誠が全国デビューの巻。


一次ラウンドは地元藤枝と焼津で行うことになり、大勢の生徒の応援を受けて100%ホームの雰囲気で迎えた星稜戦。
心配は全国大会ということで動きが硬くならないかということだったが、いつもどおりのパフォーマンスを見せてくれた。
考えてみれば静岡は総体や選手権の方が観客が多いからなあ。
それでも2000人以上の観衆の前で素晴らしい組織的サッカーを見せてくれた。

開始早々、前線からの激しいプレスからチャンスを作ってFW安東選手が先制のゴール!
これで余裕を持ったか、素早いパス回しからのサイド突破などで押し込む展開が続く。
そしてコーナーキックからDF増田選手が豪快にヘディングシュートを決めて2点リード。


しかし、2-0が危険なスコアというのはサッカーの常識。
じょじょにエンジンがかかって来たのか星稜が細かいパス回しでかきまわすようになってくると、ちょっとマーキングがずれてしまうのか、バタバタしてくる。
このあたりは全国大会の厳しさを感じた。


しかし後半に入って、やはり早い時間に安東選手が今日2点目のゴールで3-0!
前後半とも早い時間に得点できるのは、相手が落ち着く前に体制が整っているからだと思う。
各自の動きがはっきりしているからスキがつけるのかな。


もうここからは安心して見ることができた。
明誠相手ボールがちょっとルーズになったところにしっかり寄せて奪い、正確に味方選手の前のスペースにパスを送り、そこに走り込んでチャンスを作る。
とにかく献身的によく走っていた。


後半になると気温も上昇してきて両チームの選手に足をつる選手が続出。
両チームとも気合の入った好試合であった。


そして後半ロスタイム、前線でのボールキープから上手く抜け出して、最後に交代出場の岩田選手がダメ押しの4点目。
得失点差を考えるととても貴重なゴールであった。


試合終了後、応援に駆け付けた生徒たちと喜び合う選手たち。
最高の形で全国デビューを飾った明誠であるが、一つ心配なのはイエローカードをたくさんもらっていたこと。
それもゴール前の危ない場面でなく、ハーフライン近くの何でもないところでのもったいないファウルが多かった。
無理なあたりはけがの原因にもなるし、カードの累積は今後響いてくるかもしれない。
熱いプレーは明誠の持ち味だが、アツくなりすぎないように注意が必要なところ。


さて、このあと同じグループBのもうひと試合、青森山田vsジェフ千葉U-18を途中まで見たが、次の対戦相手の青森山田は遠征疲れか制裁を欠いていたように思う。
次節もここ藤枝なので、明誠はホームの利を生かしたい。
しかし個人技がありそうだし、キャプテンマークをつけたDF3番の選手は身体が張れるいい選手だと感じた。ここを突破できるかがポイントになりそうだ。


千葉の選手は上背があって前への圧力がある。
この日は2-0と勝利して地力を見せつけた。


しかし、明誠の組織的サッカーを貫けば勝機はあると感じた。
この調子で、決勝トーナメント進出を果たしてほしい!

(JIMMY)