福西崇史さんのこと

追記:FC東京への移籍、本決まりか…。
http://www.daily.co.jp/newsflash/2007/01/22/0000221424.shtml
このエントリーを最後に、もう彼のことは話題にしない。
東京サポのみなさん、かわいがってやってください。以上。


朝書いたエントリー↓


決まってしまったら、もう悲しすぎてかけないから。思い出を書いておく。

とにかく、動きの美しい人(顔じゃないですよ)。
私はJリーグに興味を持つのが遅かったので、はっきり彼の存在を意識したのは2005からだった。彼に注目したのはやはりジーコジャパンでの活躍が大きいし、見に行くようになったジュビロ磐田の試合でも、フィジカルの強さと動きの華麗さでひきつけられた。


一般的にはFマリノス戦での神の手ゴールが有名だが、実際にスタジアムでそれを見ていないので、それよりもゴール裏間近で見たFC東京戦でのスコーピオンクリアが印象深い。身体能力の高さはズバぬけたものがあった。


タックルされたのに、ファールしたほうが転がっている…なんてこともザラだったし、2005天皇杯グダグダのちに疑惑ゴールで勝利したときも後ろから足をなぎはらわれて倒されたが、ひょうひょうとしてさっと起き上がり、相手を威圧したりしていた。すごかった。
逆に悪質なレッド…(天皇杯静岡ダービーで、枝村をケリ一発で沈めたりとか)もあったがそこもまた彼の魅力であった。


ただ、磐田の中心、かなめの選手としてすさまじいタックルを相手チームの削り屋から受け続け、彼も無事に済むはずがなかった。試合後選手バス待ちをしていると、福西さんの両足首にはアイシングのための氷がいたいたしくまかれていた。

パスだしがユニークなところも魅力で、これが通れば大チャンス!なパスを連発するのだが、予想もつかぬ高度なパスに敵味方ともに翻弄されていた。



藤田俊哉選手移籍のときは、明らかにY監督のもとで俊哉の出場機会がなくなっていた。10番の選手でありながら、試合に出られない状況が続けば、必要としてくれるところへ移籍してしまうのも仕方ないのかとあきらめた。


名波浩選手のときも、出場機会が激減していた。彼自身引退間近だと明言していたこともあり、引退までのかけがえのない最後の現役時代を、選手として少しでも長くピッチでプレーしたい気持ちは想像できた。だから、見送った。


服部年宏選手がいなくなったのはつらかった。まだまだ若造など足元にもおよばぬステキなプレーを見せてくれていた。だが、彼も出場機会が減っており、出ない試合も増えていた。そして、試合後コメントであからさまに彼はチームへのクレーム、苦言を呈していた。だから心の準備は出来ていたかもしれない。2006天皇杯浦和レッズ戦のとき、埼スタで彼がベンチにもいなかったのを見て、ああ移籍してしまうのだ、と思った。そしてそれは現実となった。妙にさっぱりした顔で新天地に赴く彼をTVで見て、さびしく思うしかなかった。


そしてまた、福西選手である。相方のJIMMY君も言っていたが、なぜこの時期に。時期が悪すぎる。トライアウトもおおかた終わった、キャンプ直前の時期にこんな話が。彼もぎりぎりまで迷ったのかもしれない、だが2006年の彼は移籍をにおわせることすらなく、雑誌ではポジティブな未来の磐田像を繰り返していた(サカダイ・サカマガインタビューなど)。もちろん、現状での問題点を指摘した上で、だが。なのに、自分がまとめていくと語っていたチームを去るのか。金額減棒の話はスポニチに載ったが、確定事実ではないらしい。だから、最終交渉の日は年棒の話は出なかったのだろうか。金でないのならそこにはいかなる事情があったのか。サッカーのことでなく、家庭の事情だというならなぜこの時期に?


確かに彼の出場時間は減っていた、フル出場と言うのはあまりなかった。だがスタメンはることも多かったし、途中交代は彼のスタミナや、アウェイ川崎戦での顔面骨折の治り具合などを考えてのことなのかと思っていた。違ったのか?
彼はアジウソンの構想外だったのか?嗚呼アジウソン、日本屈指のボランチを使わず、いかなるサッカーを目指すや?


サッカーとはそういうもの、とJIMMYくんは言う。
去るものは追わず、来るものを歓迎し、ただ応援していくしかないと。
私は過激な性格なので、もっと早くにこのウワサがもれていれば同士をつのってクラブハウスなんかを取り囲むデモなどしたかったくらいだ。ウルトラ代表者の方は社長への意見書を提出したと言うし。署名運動をしようにも、1日考えさせてくれ、ではサポーターの動く時間がなさすぎる。


千葉では阿部残留キャンペーンをサポーターがすばらしく強力に行ったが、彼もまた去った。サポーターが選手に出来ることはなんだろう。スタジアムにかけつける?シーズンチケットを買い、ホームゲームはすべて行っている。声援?している。少ない収入からチームグッズを買いまくっている。では、もっと、何を。何ができたのか。何をすればよかったのか。何ができなかったのか。

奇しくも、阿部が浦和レッズという最強サポーターのいるチームに移籍したように、福西移籍がささやかれるFC東京は常に2〜3万人の熱狂サポーターでスタジアムが埋まり、サポーターのチャントはJリーグ随一と言われるチームである。ホームゲームですら、1万人集まるのがやっとの磐田とはサポ力が違う。むろん、福西を愛する気持ちでは我々は東京サポに負けないはずだ。だが、それでも足りないものがあったのだろうか?
これでまた、阿部移籍報道のようにサポーター力の強いチームが良い選手をとるとささやかれるのだろうか?


柏から玉田が。セレッソから大久保、西澤が。マリノスから久保が。
長くチームから愛され、サポーターから熱愛され、そのチームの顔たる存在だった選手たちが続々と新しいチームへ移籍していく。


サッカーとはそういうものなのか?


しかし、2006年の磐田の成績はJ1リーグ5位である。優勝を目指すチームとしては情けないかもしれない、しかしレベルの底上げがされたリーグで、野戦病院状態と言われるほどのけが人を出しながら、浦和など圧倒的に戦力が豊富なチームを相手にひかずに戦い、5位となった。まずまず立派な成績と言えよう。


なのに、この戦力放出はどういうことだ?J2降格したわけでもないのに、補強ならぬ補弱が止まらないとは。ナナ、ハット、ジンギュ、そしてフク…?経営難を疑われるほどの、ベテランの放出ぶりである。その割に補強は大してしていない。京都から昨季はケガで苦しんだ林、未知数の新人たち、アジウソン肝いりらしいベテラン・マルキーニョスパラナのみだ。J1上位には必ず存在する、外国人の点取り助っ人FWが一人もいない。前田遼一選手のヒザの状態を考えると、そこは大きな問題だと思うのだが。


話は福西にもどるが、彼の類まれな身体能力とサッカーセンスによる攻撃がなくなれば、前線でのタメが出来なくなり、攻められ劣勢を強いられることになる。脳裏によみがえるのは2006天皇杯レッズ戦だ。2−0リードしていながら、福西を交代させた後、あれよあれよと2点取られ、あまつさえ3点目も許し勝ち越された。あれがまた繰り返されるのか、と思うと震えるほど恐ろしい。ていうか、彼がいなくては2点先取するまでにいかないかもしれない。そんなことでは、優勝どころか残留も怪しいかもしれない。あとは、彼の穴に対して若手の奮起を願うのみだ。


J1にいて最悪のシナリオは、J2降格が決まり、J1でプレーしたい有力選手たちがごっそりぬけてチームが崩壊してしまうことだ。だが、ジュビロ磐田ではJ1で5位という成績を残しながら、生きながら解体されていく。出て行く選手がたびたび口にする、「サッカー観」のちがいとはなんだろうか。内部崩壊のように見えることが、なにより恐ろしい。西選手、川口選手やジェフから引き抜いた村井選手など代表クラスの選手たちが、チームから離れぬようにただただ祈るばかりだ。



p.s.ここからは泣き言です。


よそばっかり、ずるいずるいずるいっ。
川崎にカワムをやったんだからこっちも黒津をトレードしてほしいし、
名波をセレッソにやったのだから(今はヴェルディだけれど)苔口かデカモリシをほしかったし、
ハットをヴェルディにくれたのだから夢吾か廣山をもらいたかったし、
FC東京もコンちゃんをくださいよっ!ナオでもいいよ?
まあ京都からは林を借りたけれど…。
なんだか貸し出しとか、譲ってばかりでやせ細っていくチーム状況に納得できない。
ああ、エスパルスサポだったら。8人も有望な人を補強して、みなが笑顔だったエスパルスのサポーターだったらこんな悲哀を味わわなくて済んだだろうに。でもサポーターは移籍できないのだ。


ザ・ラスト・オブ・ラスト


よしゃあいいのに「オーレ!カフェ」でFC東京のファンブログをいくつかのぞいてしまった。福西移籍に関してそこに見た文字は…

嫌いな選手だが、味方になるなら応援する


嫌いならとるなよ!!!


893は東京のイメージに合わない


だったら返してくれよ!!!


もう、すべては遅い。
サッカー誌やサッカー番組を見るのが怖い。イヤだ。恐ろしい。


そして強化部長!!

補強どころか補弱が加速してるんですけどマジっすか?

「全力で慰留する」
結果がこれですか?!

腹かっさb(以下略)覚悟で止めんかい!!


そして、社長はサッカーに興味ないってうわさがあるんですけど!
だから「天皇賞」発言なんですか?
あーもう、私がチェルシーのオーナーくらい大富豪だったらなあ。

ベテラン全員がそっぽをむくチーム状況、すごく不安です。

PNU