知将オシム本

ISBN:4797671084





現在ジェフ・ユナイテッド市原千葉の監督を務めるイビツァ・オシム
半生を綴るノンフィクションを読んだ。
 

予算のないチームが名将を得ていかに躍進したか、
戦術的なことや選手の証言も加えつつ振り返る。
オシム監督のことをろくに知らなかったミーハーJリーグファンの
私は、オシム?ああ面白い禅問答みたいなこと言う人ね。
程度の認識しか無かった。この本を読んで認識が変わった。
これほどの、素晴らしいサッカー戦歴を持った監督だとはしらなんだ。
そしてあの煙にまくごとき発言も、ワケがあったとは…驚きの連続だった。
 

ただ、2004年に村井選手・茶野選手というジェフの有力選手を
引き抜いたジュビロ磐田(わたくしのひいきチームである)は、
本書では完全に敵役扱い(オシム監督自身は、平和な移籍なのだから
問題ないとおっしゃっているのだが)。
その辺が、ジュビロサポにはややストレスフルかもしれない。
 

最もすごかったのは、戦争によって家族が引き裂かれた激動と
悲しみの時代…そして生き抜いた末の、再会であった。
戦争の恐怖を身をもって知ったオシム監督。
これから、私の千葉戦を見る目が変わってきそうである。 
p.s.この単行本は人気を呼び、一時期入手困難なほどであった。


PNU